商品開発の成功法則-その5|売れる・売れないの原因を失敗事例から明らかにする

ビジネス・フレームワーク

商品開発プロセスが成功となるためには、7つのポイントがあることを紹介しました。

今回は、その成功法則の5番目のポイントである「売れる商品」「成功する新商品」の定義について、失敗事例を基に明らかにしていきます。

〔ケーススタディ〕某機械メーカーでの新商品開発の失敗事例

次の表は、ある機械メーカでの新商品開発の失敗例(プロジェクト1から6までの6例)において、調査した結果をまとめたものです。

商品開発失敗の要因失敗の原因
である割合(※1)
失敗プロジェクトでの不成功要因
プロジェクト1プロジェクト2プロジェクト3プロジェクト4プロジェクト5プロジェクト6
顧客ニーズの把握の失敗67%
事業戦略との不一致50%
不適切な競合分析50%
不適切な商品の競争上の位置づけ
(プロダクトポジショニングの失敗)
50%
不適切な技術的リスクの分析50%
商品開発途上でのトレードオフにおける誤った判断
(商品性のプライオリティづけの失敗)
50%
不適切な産業規格への適合性検討33%
不適切な販売チャンネル販売後のサポート33%
マネージメントの協力の不足17%
総合的な組織上のサポートの不足17%

※1:失敗の原因となったプロジェクト数÷全プロジェクト数

某機械メーカーでの新商品開発失敗の原因分析

この結果から考察として指摘できることは、

第一に、顧客ニーズ把握の失敗、不適切な競合分析、不適切な商品の競争上の位置づけ(プロダクトポジショニングの失敗)などは、市場・顧客に関する情報がうまく商品開発部隊に伝達されなかった、あるいは商品開発部隊と市場・顧客との情報交換、特に意味情報の交換がうまくなされず、商品の価値創造に失敗したことが商品開発失敗の大きな原因となっています。

情報の種類には数値・データなどの形式情報と意味情報とに分類できます。

形式情報とは売上、顧客数、売上の地域別割合、機能の有無など数値的に表現できる情報を言います。

意味情報とは何故その数値結果がでたのか、どのようにその結果に至ったのかなど、数値・データの裏に存在する意味のことを指します。

第二に、不適切な技術的リスク分析(技術的な問題を解決できなかった)、商品開発途上でのトレード・オフにおける誤った判断(商品性のプライオリティづけの失敗)、マネージメントの協力の不足、総合的な組織上のサポートの不足など、商品開発部隊と市場・顧客との情報交換はうまくなされ、商品の企画(コンセプト)自体は良いとしても、商品開発途上での様々な障害により、それを具現化すること、失敗したこと、がもう一つの大きな失敗の原因になっているのです。

商品開発途上でのトレード・オフにおける誤った判断とは、商品開発を計画どおり遂行する、または商品企画どおりの商品を創ることに商品開発の過程で様々な障害が発生し、それを乗り越えるために何を犠牲にするかの判断の誤りを意味しています。

新商品開発失敗の根本原因とは?

これまでの失敗事例の分析から明らかとなった新商品開発失敗の根本原因は、

1.市場・顧客に関する情報把握が適切でなく商品の企画・計画が間違っている

2.商品開発途上での障害により企画・計画どおりに商品が創れていない

以上2点が挙げられます。

ビジネスマネージャーとしては、これらの失敗を起こさず新商品の開発を組織の活動として成功させるしくみを創ることが必要ですし、この取り組みによって、「売れる商品」、「成功する新商品」へと繋がっていくのです。

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