マーケティングのフレームワーク入門!最初に押さえておきたい基礎知識

ビジネス・フレームワーク

私がビジネススクールで学び、企業で実践してきたMBAメソッドを紹介する企画!

前回から、「ビジネス・フレームワーク」として連載を開始しました。

『ビジネス・フレームワーク』をスタートさせる目的は?

 

そして今回からスタートするのは、ビジネスで一番大事な「売れるしくみをつくる」のに必要な「マーケティング」がテーマです。

ここでは、「マーケティングの基礎知識」について解説していきます。

マーケティングの基礎知識をしっかりと理解する!

マーケティングの基本概念: マーケティングとは何か

マーケティングという言葉は巷に氾濫していますが、その意味することは様々に使われています。

ときには”市場調査”という意味で使われたり、また”販売促進”を意味する場合もあります。

ですが、ここでの「マーケティング」は、このような”市場調査”や”販売促進”という狭義のものではなくもっと広い意味で捉えていくことにします。

つまりは、「マーケティング」=「売れるしくみづくり」と定義したいと思います。

売れるしくみづくりとは”市場調査”や”販売促進”だけでなく、企業組織全体として市場のニーズをいかに掴んで、どのような製品をどのように売るかのしくみをつくる企業全体に及ぶものです。

では、売れるしくみづくりは何をどう考えればよいのでしょうか?

非常に簡単にまとめると次のようになります。

 

マーケティングとは

誰に(ターゲット顧客・市場)、誰が(販売チャンネル)、何を(商品・サービス)、いつまでに、どこで(流通戦略)、どのように売って(販売戦略)、いくら儲けるか(売り上げ・利益)

となります。

 

つまり売れるしくみづくりを考えるときに5W2Hをしっかり考えることが大事になるというわけです。

 

この売れるしくみの5W2Hがしっかり企画・計画され、目標どおりまたそれ以上にビジネスの結果がでればそのマーケティング活動は成功であるといえます。

マーケティングの役割!12のポイント

より具体的に「売れるしくみづくり」であるマーケティングという活動はどういうものがあるか、マーケティングで著名なフィリップ・コトラー教授(ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院)は次のような項目をあげています。

-消費者のニーズの究明
-未充足ニーズを満足させる製品コンセプトの開発
-これら製品コンセプトの有効性確認
-製品機能特性設計
-パッケージングとブランド名の開発
-適正な投資収益率を得る価格設定
-流通の地域、国、海外各レベルでの設定
-製品の存在を一般大衆に知らせるマーケティング・コミニケーションの創出
-コマーシャル・メッセージのための最適媒体確保
-販売管理
-消費者満足度の情報収集
-以上の結果によるマーケティング計画再検討

マーケティングの特質と留意点とは?

フィリップ・コトラー教授は、過去に産業界で売れるしくみづくりを考えるときに「勘・経験・度胸」に頼っていたマーケティングを「科学としてのマーケティング」として体系的にまとめられた方です。

今までやってきたやり方を踏襲しているだけ、今までやってきたことからの勘・経験・度胸だけに頼っていたのでは効率的な売れるしくみづくりはできません。

ただ、ビジネス(またはマーケティング)の難しいところは、その対象が理性の動物でなく感情の動物である人、その集合体である社会、またはその営みである経済であり、科学的にこういう場合にはこうすることが正しいという正解はありえないということです。

ビジネス(またはマーケティング)のやるべきことは、その時の状況下で考えられるいろいろな選択肢の中から、最適と思われものを見つけることです。

理論・科学的手法を軽視するものではありませんが、これらだけではだけではビジネスの最適解は見出せません。

そして、たとえばMBAメソッドによるケーススタディを通じて、ビジネスの最適解を見出す訓練の機会を得ることができます。

マーケティングを考えるときの留意点

  • ビジネスの状況に応じた最適解を見出すためのフレームワーク(考える 枠組み、問題解析の枠組み)を学ぶこと
  • マーケティング理論、手法(テクニック)、プロセスを学ぶことは重要 ではないということ
  • 理論は覚えてすぐ忘れること(理論は成功例、失敗例から学者が後から理屈づけたもの)
  • あくまでビジネスは実践が重要であって、いくら理論・科学的手法を知っていても成功しなければ意味がない
  • フレームワークを持つ利点は、グループ(集団)で戦略を共有するための共通のものの見方・考え方が出来、そして、共通言語として位置づけられるということ
  • 人と同じやり方では儲からない
  • 体系的に学ぶことが大事

実際のビジネスのケースを分析してみると、成功した企業の多くの場合に共通する成功要因が読み取れます。

フレームワークとは実際の成功例において共通しある程度様々なビジネス状況でも応用が効く実践的なKey Success Factorです。

先にも述べたようにマーケティング理論、手法(テクニック)、プロセスを学ぶことは重要ではありません。

重要なのはビジネスの問題をどう分析し解決するか、考える頭の枠組み、問題解析の枠組み=フレームワーク学ぶことです。

ビジネスにおいて理論は覚えてすぐ忘れてください。

理論は成功例、失敗例から学者が後から理屈づけたものでありいろいろな状況において問題解決の正解を導き出すものではありません。

理論をへたに知っていると物事を素直に見て適切に判断する支障となります。

理論・科学的手法を学べばビジネスがうまく行くなら誰も苦労はありません。

誰もが知っている、使っている人が考えた理論や科学的手法を他の人と同じように使っていても他の人より優れたことはできません。

成功している企業に共通するのは今まで誰もやらなかった新しいことを、違うやり方を実行しているということです。

自分はビジネスの経験が豊富で業界のことも熟知しており、フレームワークなど学ばなくても自分の勘・経験・度胸に頼って意思決定すればビジネスは成功する、と自信のある方は、フレームワークなど学ばず自分の判断に委ねたほうが良いでしょう。

それが最も実践的で結果の出る方法であるからです。

ただ、フレームワークを持つ利点は、組織・グループで仕事をするとき、フレームワークがグループ(集団)で戦略を共有するための共通のものの見方・考え方、共通言語となり、組織構成員全員に戦略が浸透させやすいという効用があることです。

 

今回は、ここまでです。

お付き合いいただきありがとうございました。

次回は、「マーケティング戦略プロセス」について紹介します。

NEXT→ マーケティング戦略プロセスを構成する10の重要ステップ

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