ゴルフの練習を始めようと思ったとき、意外と迷うのが「どこで練習するか」です。
昔からあるアウトドアのゴルフ練習場に行くのか、それとも最近増えているインドアゴルフを利用するのか。
どちらにもメリットがあります。
実際、2023年の全国ゴルフ場・練習場利用実態調査などによると、アウトドア練習場の利用者割合は約70.3%、インドアゴルフ練習場は約16.9%となっており、現在でもアウトドア練習場を利用するゴルファーの方が圧倒的に多いことが分かります。
一方で、施設数を見ると状況は変わってきます。
2019年から2023年にかけて、アウトドア練習場は2,463施設から2,322施設へ減少したのに対し、インドアゴルフ練習場は1,045施設から1,518施設へ増加しています。
さらに、週1回以上練習する層を対象とした近年の調査では、インドアゴルフの利用割合が27.2%となっており、頻繁に練習するゴルファーほどインドアを利用する傾向もうかがえます。
この記事では、両者の特徴を整理しながら、
- インドアゴルフがおすすめのゴルファー
- アウトドア練習場がおすすめのゴルファー
- これからゴルフを始める人にインドアゴルフをおすすめしたい理由
について考えてみます。
アウトドア練習場とインドアゴルフは、そもそも何が違う?
利用者数ではアウトドア練習場が圧倒的に多い
現在のゴルフ練習の中心は、依然としてアウトドア練習場です。
2023年の利用実態調査では、
- アウトドア練習場:約70.3%
- インドアゴルフ練習場:約16.9%
という利用者割合になっています。
つまり、「ゴルフの練習」と聞いて、まず屋外の打ちっぱなしをイメージする人が多いのは当然ともいえます。
実際、アウトドア練習場には数多くの打席があり、ドライバーを思い切り振ってボールの飛び方を見ることもできます。
一方、インドアゴルフはまだ新しい練習環境です。
しかし、施設数の推移を見ると、両者の方向性は大きく異なります。
アウトドア練習場が減少する一方、インドアは増加
2019年と2023年を比較すると、
| 2019年 | 2023年 | 推移 | |
|---|---|---|---|
| アウトドア練習場 | 2,463施設 | 2,322施設 | 減少 |
| インドアゴルフ練習場 | 1,045施設 | 1,518施設 | 増加 |
となっています。
アウトドア練習場は、施設の老朽化、事業承継、物価高によるネットなどの設備維持費の上昇といった問題を抱えています。
その一方で、インドアゴルフはビルの一室などでも出店できるため、都市部を中心に店舗数を増やしています。
提供された資料では、2025年度にはインドア施設数がアウトドア施設数を逆転するまでになったとされています。
つまり、現在のゴルフ練習環境は、
「屋外でボールを打つのが当たり前」から「屋内で効率よく練習する」という選択肢が急速に広がっている
と考えることができます。
インドアゴルフがおすすめのゴルファー
では、どのような人がインドアゴルフに向いているのでしょうか。
①週2回以上、頻繁に練習したい人
インドアゴルフの最大の特徴の一つが、月額定額制です。
月額料金を支払えば、決められた時間帯で何度でも利用できる施設が多くあります。
そのため、利用回数が多い人ほど1回あたりの費用を抑えやすくなります。
例えば月額20,000円のインドアゴルフを、
- 月5回利用 → 1回4,000円
- 月8回利用 → 1回2,500円
- 月10回利用 → 1回2,000円
- 月12回利用 → 約1,667円
と、利用回数が増えるほど1回あたりの負担は下がっていきます。
一方、アウトドア練習場は基本的に「行った分だけ支払う」都度払いです。
そのため、週1回程度の練習ならアウトドアの方が安くても、週2回、3回と練習する人になるとインドアの定額制が有利になる場合があります。
②練習時間を効率よく使いたい人
インドアゴルフは予約制になっている施設が多く、打席を確保してから練習に行くことができます。
アウトドア練習場では、平日の午前中など比較的空いている時間帯がある一方、
- 平日の仕事終わり
- 土曜日・日曜日
- 祝日の日中
などに利用者が集中します。
そのため、人気の時間帯には満席になり、打席待ちが発生することもあります。
仕事を終えてから「今日は混んでいるからやめよう」となると、せっかくの練習機会を失ってしまいます。
インドアゴルフなら、事前に予約しておくことで、自分の練習時間を確保しやすくなります。
特に現役世代にとっては、この「時間を無駄にしにくい」というメリットは大きいでしょう。
③自分のスイングやショットを数字で確認したい人
インドアゴルフには、弾道測定器やスイング解析機を導入している施設が増えています。
例えば、
- 飛距離
- ボールスピード
- 打ち出し角
- スピン量
- クラブ軌道
- フェースの向き
など、自分のショットを数字で確認できます。
アウトドア練習場では、基本的には「ボールがどこへ飛んだか」を目で確認します。
それに対してインドアゴルフでは、
「なぜ、そのボールがそこへ飛んだのか」
をデータから考えることができます。
自主練習型のゴルファーにとっては、この違いが非常に大きな意味を持ちます。
④天候や季節に左右されたくない人
雨の日、強風の日、真夏の暑い日、冬の寒い日。
アウトドア練習場では、こうした天候や気温の影響を受けます。
もちろん、それもゴルフの一部ではあります。
しかし、「練習を継続する」という意味では、インドアゴルフの安定した環境は大きなメリットです。
24時間営業の施設なら、
「今日は仕事が終わるのが遅かったから練習できない」
という問題も減らせます。
⑤短時間で集中して練習したい人
インドアゴルフでは、50~60分程度の予約枠で練習する施設が多くあります。
「今日は7番アイアンだけ」
「今日はアプローチだけ」
「今日はインパクトの確認だけ」
というように、テーマを決めて練習できます。
たくさんのボールを打つことよりも、目的を持って効率よく練習したい人にはインドアゴルフが向いています。
アウトドア練習場がおすすめのゴルファー
一方で、アウトドア練習場にもインドアにはない大きなメリットがあります。
①練習費用を抑えたい人
月5回程度の利用で比較すると、アウトドア練習場の方が安くなるケースが多いとされています。
提供された大都市圏の平均値による比較では、
| インドアゴルフ | アウトドア練習場 | |
|---|---|---|
| 料金システム | 月額定額制 | 打席料+球代 |
| 月5回の費用 | 約15,000~22,000円 | 約9,000~11,500円 |
| 1回あたり | 約3,000~4,400円 | 約1,800~2,300円 |
となっています。
例えばアウトドア練習場を、
打席料500円+100球×15円=2,000円
とすると、月5回利用しても10,000円です。
一方、月額20,000円のインドアゴルフを月5回利用すると、1回あたり4,000円になります。
したがって、
「月に数回、無理なく練習できればいい」
という人なら、アウトドア練習場の方が費用面では合理的な場合があります。
②たくさんのボールを打ちたい人
アウトドア練習場の大きな魅力は、ボールを大量に打てることです。
ドライバーを思い切り振ったり、アイアンを何十球、何百球と打ったりする練習には向いています。
特に、
「今日は200球打ってスイングを作りたい」
というタイプなら、アウトドア練習場の広い打席は魅力的です。
ただし、球数を増やせば増やすほど費用も増えるため、インドアの時間制・打ち放題との比較が必要になります。
③ボールの飛び方を実際に確認したい人
インドアゴルフではスクリーン上でボールの軌道を見ることになります。
一方、アウトドア練習場なら、実際に打ったボールが空中を飛び、着地するところまで確認できます。
特に、
- 弾道の高さ
- 曲がり幅
- 着弾地点
- 風の影響
- ボールが落ちてからの転がり
などを目で確認したい人には、アウトドア練習場が向いています。
④自分のペースで気軽に練習したい人
「予約するのが面倒」
「空いた時間にふらっと行きたい」
「今日は30分だけ打ちたい」
という人にとっては、都度払いのアウトドア練習場が便利です。
月額会費を払う必要もないため、練習頻度が少ない人にとっては、無駄な固定費を抱えずに済みます。
実は「インドアかアウトドアか」の二択ではない
ここまで比較すると、
インドア=効率重視
アウトドア=コスト・球数重視
という違いが見えてきます。
しかし、実際のゴルフ上達を考えると、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。
例えば、
インドアでスイングを確認する
インドアでは弾道測定器やスイング解析機を使って、
- インパクト
- クラブ軌道
- フェースの向き
- 飛距離
などを確認します。
アウトドアでボールを打つ
そのうえでアウトドア練習場へ行き、実際にボールが飛んでいく様子を確認します。
そして、
「インドアで確認したことが、実際のボールでも再現できているか」
をチェックします。
コースで実戦確認する
さらにショートコースや本コースで、
「練習場でできたことが、コースでもできるか」
を確認します。
この3段階を組み合わせると、インドアとアウトドアの長所を両方活用できます。
これからゴルフを始める人にはインドアゴルフがおすすめ
ここからは、少し視点を変えてみます。
現在ゴルフをしている人が「インドアとアウトドアのどちらに行くか」を考える場合と、これからゴルフを始める人が最初の練習場所を選ぶ場合では、私は少し考え方が違ってもいいと思います。
これからゴルフを始める人には、まずインドアゴルフをおすすめしたいと思います。
①ゴルフクラブを持っていなくても始めやすい
インドアゴルフでは、レンタルクラブを用意している施設が多くあります。
そのため、
「ゴルフを始めたいけれど、まだクラブを持っていない」
という人でも始めやすい環境です。
最初からゴルフクラブを一式購入する必要がないため、ゴルフを続けられるかどうかを確認してから道具を揃えることもできます。
②周囲の目を気にせず練習できる
ゴルフを始めたばかりの人にとって、アウトドア練習場は意外と緊張する場所です。
隣の打席では経験豊富なゴルファーが、ドライバーをきれいに打っている。
そんな状況で、
「自分だけ空振りしたら恥ずかしい」
と感じる人もいるでしょう。
完全個室やセパレートタイプのインドアゴルフなら、周囲をあまり気にせず練習できます。
これは初心者にとって大きなメリットです。
③ボールの行方を気にしなくていい
初心者のうちは、
「ちゃんと当たるか」
「ボールがどこへ飛ぶか」
ということだけでも精一杯です。
インドアゴルフなら、シミュレーターがショットの結果を画面に表示してくれます。
そのため、最初から「飛ばさなければ」と考える必要がありません。
まずはクラブを振ること、ボールに当てること、正しいスイングを覚えることに集中できます。
④自分の成長を数字で確認できる
初心者にとって、上達を実感することは非常に重要です。
最初は、
「7番アイアンで50ヤードしか飛ばなかった」
としても、
「今日は60ヤード飛んだ」
「ボールスピードが上がった」
「ミート率が良くなった」
という変化を数字で確認できます。
これは練習を続けるモチベーションにもなります。
⑤天候を気にせず練習習慣を作れる
ゴルフは一度始めたからといって、すぐに上手くなるわけではありません。
重要なのは、継続してクラブを振ることです。
インドアゴルフなら、
- 雨
- 暑さ
- 寒さ
- 強風
などを気にせず練習できます。
さらに24時間営業の施設なら、仕事や学校の前後など、自分の生活に合わせて練習時間を作ることもできます。
初心者にとっては、
「ゴルフの練習を生活の中に組み込む」
という意味でもインドアゴルフは使いやすい環境です。
ただし、初心者も最終的にはアウトドアへ
インドアゴルフをおすすめするからといって、ずっとインドアだけでいいという意味ではありません。
ゴルフは最終的には屋外でプレーするスポーツです。
実際のコースでは、
- 傾斜
- 風
- ライ
- 芝
- バンカー
- ラフ
- 距離感
- プレッシャー
など、シミュレーターだけでは完全には再現できない要素があります。
そのため、
インドアで基本を覚える
↓
アウトドア練習場で実際の弾道を確認する
↓
ショートコースで実戦練習する
↓
本コースへ進む
というステップもおすすめです。
アウトドア練習場が減ることで、インドアへの流れも加速
もう一つ、現在のゴルフ練習環境を考えるうえで無視できないのが、アウトドア練習場そのものの減少です。
提供された資料では、アウトドア練習場では、
- 施設の老朽化
- 事業承継
- 相続税負担
- ネットなどの設備維持費
- 電気代・物価高
などが経営上の負担になっているとされています。
その結果、閉鎖する練習場も出てきています。
そして、練習場が閉鎖されると、そこを利用していたゴルファーは別の練習場を探すことになります。
ところが、アウトドア練習場は1施設あたり50~100打席が主流なのに対し、インドアゴルフは3~5打席程度が中心です。
そのため、単純に考えれば、1つのアウトドア練習場が閉鎖されたからといって、その利用者全員を近隣のインドア1店舗が受け入れられるわけではありません。
複数の施設に利用者が分散することになります。
つまり、現在のインドアゴルフ市場の拡大には、
「インドアの魅力に惹かれて移行する人」だけでなく、「これまで利用していたアウトドア練習場がなくなり、練習環境の変更を迫られた人」もいる
という側面があります。
「仕方なくインドア」から「インドアの方が便利」へ
興味深いのは、アウトドア練習場の閉鎖などをきっかけに、最初は仕方なくインドアゴルフを利用した人が、その便利さに気付いて定着するケースがあることです。
例えば、
「自分の正確な飛距離が分かる」
「スピン量まで確認できる」
「予約しておけば待たなくていい」
「雨でも練習できる」
「仕事帰りに短時間だけ練習できる」
といったメリットです。
特に現役世代にとっては、単純な料金だけではなく、
「練習するためにどれだけ時間を使うのか」
というタイムパフォーマンスも重要になります。
これまでアウトドア練習場を利用していた人がインドアゴルフを経験すると、
「思っていたより便利だな」
と感じる可能性があるわけです。
インドアゴルフは本当に安いのか?
ここは誤解しない方がいいポイントです。
インドアゴルフ=安い
とは限りません。
月5回程度の利用なら、アウトドア練習場の方が安いケースが多くあります。
一方、
- 月8回以上通う
- 1回に大量のボールを打つ
- 弾道測定器を積極的に使う
- データ分析を重視する
- レッスンやアドバイスも利用する
という人になると、インドアゴルフの定額制が有利になる可能性があります。
特に月額20,000円の施設を月10回利用すれば、1回あたり2,000円です。
アウトドアで、
打席料500円+200球×15円=3,500円
かかるケースと比較すると、インドアの方が安くなることもあります。
したがって、料金だけではなく、
「自分が月に何回練習するのか」
を考えることが重要です。
結局、どちらを選べばいい?
ここまでを整理すると、次のように考えることができます。
インドアゴルフがおすすめの人
- 週2回以上、頻繁に練習したい
- 練習時間を効率よく使いたい
- 仕事帰りや早朝に練習したい
- 天候に左右されたくない
- 弾道測定器を使いたい
- 自分のスイングを数字で確認したい
- 短時間で集中して練習したい
- 初心者で周囲の目を気にせず練習したい
- ゴルフクラブをまだ持っていない
- データを活用して効率よく上達したい
アウトドア練習場がおすすめの人
- 練習費用をできるだけ抑えたい
- 月に数回程度の練習で十分
- たくさんのボールを打ちたい
- ドライバーを思い切り振りたい
- 実際のボールの飛び方を確認したい
- 空いた時間に気軽に練習したい
- 風や弾道など屋外ならではの環境で練習したい
- 弾道測定器がなくても自分で課題を把握できる
これからゴルフを始めるなら、まずインドアという選択肢
現在ゴルフをしている人なら、自分の練習スタイルに合わせてインドアとアウトドアを選べばいいでしょう。
しかし、これからゴルフを始める人なら、私は最初の練習場所としてインドアゴルフを検討する価値が高いと思います。
クラブをレンタルできる。
周囲を気にせず練習できる。
天候に左右されない。
予約しておけば待ち時間が少ない。
自分のショットを数字で確認できる。
そして、何よりも「ゴルフの練習を続けやすい」。
これらは、ゴルフを始めたばかりの人にとって大きなメリットです。
もちろん、ゴルフに慣れてきたらアウトドア練習場で実際の弾道を確認し、最終的にはショートコースや本コースで実戦経験を積むことも必要です。
つまり、
「インドアかアウトドアか」ではなく、「自分のゴルフの段階に合わせて使い分ける」
という考え方が、一番現実的なのではないでしょうか。
ごるずばが考えるおすすめの使い分け
最後に、ゴルファーのタイプ別に整理してみます。
| ゴルファータイプ | おすすめ |
|---|---|
| 月1~3回程度の練習 | アウトドア練習場 |
| 月4~6回程度の練習 | アウトドア中心 |
| 月8回以上の練習 | インドアを検討 |
| 1回に大量の球を打つ | アウトドアまたは打ち放題型インドア |
| データ分析を重視 | インドア |
| 短時間で効率よく練習 | インドア |
| 仕事帰りに練習 | インドア |
| 初心者 | インドアから始めるのもおすすめ |
| ドライバーを思い切り打ちたい | アウトドア |
| 実際の弾道を確認したい | アウトドア |
| コースデビューを目指す初心者 | インドア+アウトドア |
| 本格的に上達したい | インドア+アウトドア+コース |
ゴルフの練習環境は、今、大きく変わりつつあります。
アウトドア練習場には、広い空間で思い切りボールを打てるという大きな魅力があります。
一方、インドアゴルフには、データ、予約制、天候に左右されない環境、そして時間効率という強みがあります。
どちらが優れているという話ではありません。
「自分は何のために練習するのか」
「月に何回練習するのか」
「練習にどれだけ時間を使えるのか」
この3つを考えれば、自分に合った練習環境が見えてきます。
そして、これからゴルフを始める人にとっては、インドアゴルフという選択肢が、ゴルフを始めるためのハードルを下げてくれる存在になっていくのではないでしょうか。



コメント