最近では、子どもの時から生活習慣病になりうる健康状態だったり、そもそも朝食を食べない子どもがいたり、偏食傾向にある子どもだったりと、体の健康はもとより、精神面にまで悪影響が出ている傾向も見られ、問題となってきています。
また、大人の世界では、昨今の健康ブームにより、生活習慣病を防止・改善するため、ジムに通い出したり、サプリメントを取り始めたりする方が多くなってきているようですが、一方で、そもそも食事バランスが悪く、食べ物の好き嫌いが多かったり、ファーストフードなどの偏食がある方も多いと聞きます。
また、日本は世界的にも長寿国になったと言われていますが、平均寿命が伸びたと言っても、果たして健康寿命が伸びていると言えるのでしょうか?寝たきり状態だったり、介護への依存度が高かったりと、自分が望んでいるカタチで人生を楽しんでいると言えるのでしょうか?
健康な子どもになるために必要なのは幼児教育における「食育」
一方、最近では、「食育」という言葉を耳にするようになってきました。
「食育」というのは、「健全な食生活を実践できるようにする教育」と言えますが、食生活が健全でなければ、偏った食事などから、子どもの成長過程において、栄養バランスの取れた食事をおいしくないと感じたり、健全な食生活に味覚順応できずに、肥満を招いたり、大人になってから生活習慣病になりやすくなるリスクが大きくなります。
また、身体の基礎が作られ、成長途中にある子どもが乱れた食生活をすることは、その性格や態度、行動にも悪影響を与えると言われています。例えば、無気力や孤独感の増長、協調性の欠如、そして、キレやすいなどです。
ほかに、食品添加物や農薬などの化学物質が原因で、興奮しやすく、衝撃的な行動をとる人間に育ってしまうことも考えられます。
そして最近では、この状況を改善するために、幼児教育の一環として幼稚園や保育所で「食育」に取り組むようになってきていますが、むしろそれは、一般家庭でこそ取り組むべきことと言えます。この食育を実践している家庭で育った子どもは、正しい食生活を身に付けることができ、そして、大人になっても健康に暮らすことができると言われています。
更にこの取り組みは、生活習慣病になりにくい身体を作り、長寿国と言われ始めている日本において、健康寿命を伸ばすことへと繋がっているのです。
幼児教育で必要な「食育」とは何?
幼稚園や保育所で「食育」が実践されていても、家庭でほったらかしの状況では、子どもが健全・健康に育つ可能性を阻害することに繋がりかねません。家庭でこそ幼児教育として「食育」に取り組むことがとても大切です。
そして、ここでは、家庭でできる「食育」についてまとめてみました。
ご飯を一緒に食べること
当たり前のことではあるのですが、食卓を囲みながら家族でご飯を食べることは、子どもにとって大事な取り組みと言えます。家族と一緒になって食事をすることで、会話のきっかけとなり、ママやパパなど、大人同士の会話を体感することになることから、基本的なコミュニケーションを学ぶことに繋がります。
食事の材料を一緒に買いに行く
食事の材料を買いに行く際に、子どもを一緒に連れていく事で、日常的に家で食べている食事の材料を目にすることになります。そして、その料理がどのような食材からできているのか?とか、その食材は体に良いのか、よくないのかといったことを知るきっかけになり、子どもが食事に対する興味を持つことに繋がります。
料理をする際に手伝いをさせる
夕食を作る際などに、野菜を切ったりちぎったりする、調味料を合わせる、味見をしてみる、そして、ママやパパが見ている前で、火を使ってみるといったことを、実際に体験させてみることで、料理を作る楽しさや、料理ができるまでの過程を学ぶことができますので、「食」に対する興味を増進することに繋がります。
食事の際にマナーを教える
食事をする際に、ママやパパなどの家族から食事のマナーとか、行儀作法を教えることは、子どもにとってとても大切なことと言えます。食べる前には「いただきます」、食べた後には「ごちそうさま」と言う習慣づけをしたり、正しいお箸の持ち方を理解させることが大切です。
ほかに、くちゃくちゃと音を立てて食べないということや、立膝をつきながら食べることがマナーに反することなど、食事をする際のマナーについては、幼稚園や保育所に頼るのではなく、ママやパパなどの家族が家庭で教えておきたいことです。
幼児教育で必要な「食育」のメリットは?
幼稚園や保育所で「食育」を実践していても、家庭でほったらかしといったことは避けたいものです。そして、幼児教育で必要な「食育」を家庭で行うことには大きなメリットがあります。
子どもが親や家族の愛情を受けて、そして学び、育っていく場所は「家庭」であると言えます。その中でも特に、愛情あふれる食事の場を提供したり、食べるということが楽しく幸せなことであることを子どもに教えることができる「食卓」はとても大切な場であると言えます。
そしてこのことによって、人に対する思いやりの心が育まれることや、社会的なマナーを会得することなど、心と体の成長や人格形成に与える影響は大きく、一方で、幼児教育で「食育」を家庭で実践することで、親や家族も食に対する興味を持ったり、食材などに対する注意力の醸成に繋がります。
具体的には、健康的な食生活や、栄養のバランスがとれた料理を提供し、そして、その栄養を摂取することの重要性を、子どもに対する「食育」を通して、親や家族自身にフィードバックすることになります。
子どもが生まれ、育つ環境で一番重要なところは「家庭」です。
幼児教育における「食育」を通じて、充実した食の体験の場を提供し、子どもの心身の成長や、人格形成に繋がる活動を継続することが大切です。
幼児教育で「食育」のスキルを身に付ける方法とは?
ここで説明した「食育」の方法を、自分の考えややり方で取り組むことはとても大切なことですが、そのやり方などについて、日々、悩む場面もあることでしょう。
そんな時、「食育」に関する通信講座を利用することが、効率的、効果的に「食育」のやり方を習得することに繋がります。
そして、通信講座を通じて「食育」に関する様々な資格を取得することができます。
通信講座で身に付けられる「食育」の主な資格
通信講座で身に付けられる「食育」の資格には様々なものがあります。ここでは、主な資格について紹介しますので、参考にしてください。
食生活アドバイザー
この資格は、「一般社団法人FLAネットワーク協会」が主催する食育に関する民間資格で、食生活アドバイザーは「食生活全般のスペシャリスト」として、人が健康な生活を送るための食生活を広い視野に立ってトータルに提案することができます。
食育アドバイザー
この資格は、「一般財団法人日本能力開発推進協会」が主催する食育に関する民間資格で、「食育」に関する正しい基礎知識を備え、人々に健全な食生活を送るための食のアドバイスをすることができます。
食育インストラクター
この資格は、「NPO日本食育インストラクター協会」主催の民間資格で、資格は1~4級までの4段階に分かれています。
食育実践プランナー
この資格は、「NPO日本食育インストラクター協会」主催の民間資格で、資格は1~4級までの4段階に分かれています。
食育指導士
この資格は、「NPO法人日本食育協会」が主催する資格で、「食と健康」についての正しい知識を身につけ、子どもから高齢者まであらゆる世代の人々に食育の意義を伝えられる人材を認定する資格です。
幼児教育で「食育」を実践しよう
これまで、幼児教育における「食育」の必要性や、その実践方法、そして、「食育」のスキルを効率的に身に付けることができる資格制度について紹介してきました。
そして効率的かつ体系的に、「食育」に関する知識を身に付け、スキルにするための資格を取得するためには、通信講座を受講するのがおすすめです。是非、検討してみてください。
また、「食育」の実践と併せて、幼児教育の段階から、子どもが持つ能力を最大限に引き出し、人格形成にとって大事な考える力を身に付けることができる「幼児教育プログラム」を実践するのがおすすめです。
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