日経225・商社5社!3年間の財務データを元にポジショニング分析!!その衝撃の実態とは?

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今回は、日経225採用銘柄の「商社」セクター6社を対象に、3年間の財務データを元にポジショニング分析を行います。

本来ならば7社により構成されますが、8015 豊田通商が2015年1月に会計基準を変更しており、2014年度の売上高が同じ基準で確認できませんでしたので、今回の分析対象から外しております。

 

まず最初に、不動産業界の動向について確認しておきます。

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卸売業界の動向は?

資源系の市況回復と非資源系の持続的成長で好調な総合商社

1.収益構造とリスク

総合商社が扱う商材は多岐にわたっているますが、大きく分けると資源系(エネルギー、金属、鉄鋼)とそれ以外の非資源系があります。

収益構造は伝統的な仲介的立場での商取引から得る手数料やマージンに加え、資源権益や企業への出資から得る投資利益から成り立っています。

最近では後者に注力しており、出資先の子会社や持ち分法適用会社の経営に関与することで利益拡大を目指しています。

さらに総合商社は、コンサルティング、物流機能、金融機能を持っており、全てが有機的につながることで独自のノウハウを蓄積している。

2015年度は資源価格が下落し、大手5社は合計で1.2兆円に及ぶ減損処理を行いました。

三井物産と三菱商事は資源系事業の比率が高く、チリの銅山事業などで巨額の損失を出し最終赤字となりました。

2. 非資源系事業の持続的成長に注力

このように資源系事業には市況というリスクが伴うため、損益分岐点を下げるなどしてリスクに見合ったリターンを得られるようにすることが不可欠です。また、各社とも非資源系事業を持続的に成長させることを重要視しています。

非資源系事業の割合が85%と高い伊藤忠商事は、2015年度に純利益で初めて首位となりました。2016年度は資源価格の回復により三菱商事に次いで2位となりましたが、着実に成長しています。中国の国有企業CITIC(中国中信。金融、不動産、資源・エネルギー事業などを行うコングロマリット)に6,020億円を出資するなど、投資にも積極的です。

3. 原料炭の価格が再び上昇

足元では鉄鋼の原料となる原料炭の価格が上昇しています。豪州スポット価格が2016年2月の1トン75ドルから2016年11月には300ドルに上昇し、その後150ドルに下落しましたが2017年度は200ドル超の高値で推移。中国の需要や豪州炭鉱の生産停滞が主因とみられています。資源権益を多く持ち、投資にも積極的な三井物産や三菱商事には追い風となっている状況です。

(以上、岡三証券HPより引用)

日経225採用銘柄・商社大手6社の3年間のポジショニングの動きでわかることは?

ポジショニングマップ上に示した6社の3年間のポジション変化を見ることができれば、他社との相対的な位置関係と、その位置取りの変化、加えて、その変化が業績に対してどのような意味を持つのか、が明らかとなり、そして、株価の動きとの関係について、自ら判断することができるようになります。

今回分析対象とした商社大手6社とは?

今回対象としたのは、日経225採用銘柄で商社セクターの6社です。

2768 双日/ 8001 伊藤忠商事/ 8002 丸紅/ 8031 三井物産/ 8053 住友商事/ 8058 三菱商事

なお、8015 豊田通商については、同社が2015年1月に会計基準を変更しており、2014年度の売上高が同じ基準で確認できませんでしたので、今回の分析対象から外しております。

各銘柄の特徴は?

2768 双日

総合商社。03年に日商岩井とニチメンが統合。自動車、航空、肥料に強み。持分で鉄鋼、LNG

8001 伊藤忠商事

総合商社大手。非財閥系の雄。繊維や食料、中国に強い。傘下にファミリーマート等の有力企業

8002 丸紅

芙蓉グループの総合商社大手。穀物、発電で商社首位。プラントや輸送機、農業化学品に強み

8031 三井物産

三井グループ中核の総合商社。鉄鉱石、原油の生産権益量は商社断トツ。インフラ等にも強み

8053 住友商事

住友系の総合商社。油井管など鋼管は強大、CATVなどメディアも強い。資源は非鉄が軸

8058 三菱商事

総合商社大手。三菱グループ中核。原料炭等の資源筆頭に機械、食品、化学品等の事業基盤厚い

(以上、Yahooファイナンスの企業情報より引用)

商社大手5社の3年間の業績をマーケティング分析手法を使って分析した結果は?

商社大手6社を分析する指標は8つ(ROA、ROE、売上高経常利益率、総資産回転率、自己資本比率、売上高成長率、キャッシュフローマージン、フリーキャッシュフロー)です。

8つの指標を選んだ理由については、マーケティング分析手法を応用した株スクリーニングに使用する8つの指標は?で説明していますので、そちらを参考にしてください。

そして、今回の分析対象期間は、2015年度、2016年度、2017年度です。

全銘柄が3月決算となっています。

商社大手5社の3年間のポジショニングの変化は?

商社大手6社の3期分の財務データから8つの指標を算出し、マーケティング分析手法の一つである因子分析を実施。

その因子得点を求め、ポジショニングマップ上に示しました。

は2015年度、は2016年度、は2017年度を示しています。

全体の傾向として、2015年度から2017年度にかけて、左側から右側へとポジションを変えてきている見受けられます。

セクター全体としての業績が向上していると考えられます。

この後、個別に分析・検証します。

各銘柄のポジショニングの変化は?

商社大手5社の各銘柄ごとの分析結果を、証券コードの若い順に紹介します。

2768 双日

ポジショニングマップは、中央下側に位置し、左側から右側へと移りつつあります。

これは、「左側エリアから右側エリアへ移りつつある銘柄の株価上昇率は高い」というポジショニング分析で法則となっている動きです。

実際の株価も、3年間の平均伸び率(CAGR)が+21.5%と上昇しています。

マップの下側に位置していますので、商社6銘柄の中では比較的効率性が高いことを示しています。

また、横軸中央付近での横の動きとなっていますので、商社6銘柄の中では平均的な総合力、収益性を示していることがわかります。

年度 ROA ROE 経常

利益率

総資産

回転率

自己資比率 売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

2015 2.2% 6.8% 1.1% 194.8% 25.3% -2.4% 2.5% 66.0
2016 2.7% 7.6% 1.5% 175.2% 25.7% -6.5% 0.0% -31.3
2017 3.4% 10.0% 1.9% 179.1% 25.0% 12.4% 2.3% 12.4

指標は、総合力を示すROA、ROE、収益性を示す経常利益率が、年々上昇しています。これは、ポジショニングマップでの左側から右側への動きと一致しています。

また、効率性を示す総資産回転率が、200%近い数値となっており、商社6銘柄の中で一番高い数値となっていますが、これも、ポジショニングマップでの中央下側での動きと一致しています。

8001 伊藤忠商事

ポジショニングマップは、右側エリアに位置し、中央付近から右側へとポジションを変える動きとなっています。2015年度から2016年度のポジションの変化が大きいので、総合力、収益性の改善の幅が大きかったことを示していますが、2016年度から2017年度のポジションの変化がほとんどありませんので、総合力、収益性はほとんど変わっていないことを示しています。

ポジションが右側エリアにありますので、商社6社の中では比較的総合力、収益性が高いことを示しています。

年度 ROA ROE 経常

利益率

総資産

回転率

自己資比率 売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

2015 4.0% 10.4% 6.3% 63.3% 27.3% -9.1% 8.3% -137.9
2016 6.2% 15.3% 10.3% 59.6% 29.6% -4.8% 8.1% 308.4
2017 6.2% 15.8% 9.8% 63.6% 30.8% 13.9% 7.0% 131.9

指標は、総合力を示すROA、ROEが2015年度から2016年度にかけて上昇していますが、2016年度から2017年度にかけてはROEのみ上昇しています。

また、収益性を示す経常利益率が、2015年度から2016年度にかけて上昇していますが、2016年度から2017年度にかけては減少しています。

総合力、収益性としては、2015年度から2016年度にかけての変化の度合いが大きく、2016年度から2017年度にかけては頭打ちの状況にあり、これらのことは、ポジショニングマップでの動きと一致しています。

8002 丸紅

ポジショニングマップは、左下側エリアから右下側エリアへと移りつつあります。

これは、「左側エリアから右側エリアへ移りつつある銘柄の株価上昇率は高い」というポジショニング分析で法則となっている動きです。

実際の株価も、3年間の平均伸び率(CAGR)が+16.2%と上昇しています。

年度 ROA ROE 経常

利益率

総資産

回転率

自己資比率 売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

2015 1.3% 4.4% 1.2% 102.6% 18.5% -6.8% 4.9% 184.5
2016 2.9% 11.1% 2.8% 103.4% 24.4% -2.4% 4.5% 370.8
2017 3.7% 14.0% 3.4% 109.6% 25.8% 5.8% 3.4% 203.7

指標は、総合力を示すROA、ROE、収益性を示す経常利益率が、年々上昇しています。これは、ポジショニングマップでの左側から右側への動きと一致しています。

また、効率性を示す総資産回転率が100%台と比較的高く、年々改善してきています。これは、ポジショニングマップ上での左下側から徐々に右下側へ移動している動きと一致しています。

8031 三井物産

ポジショニングマップは、左上側エリアから右上側エリアへと移りつつあります。

これは、「左側エリアから右側エリアへ移りつつある銘柄の株価上昇率は高い」というポジショニング分析で法則となっている動きです。

実際の株価も、3年間の平均伸び率(CAGR)が+18.6%と上昇しています。

また、上側エリアでの動きとなっていますので、商社6社の中で、比較的キャッシュを稼ぐ力が強いことを示しています。

年度 ROA ROE 経常

利益率

総資産

回転率

自己資比率 売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

2015 0.2% -2.2% 0.5% 43.6% 31.0% -11.9% 12.3% 178.9
2016 4.0% 8.6% 10.6% 37.9% 32.5% -8.3% 9.3% 50.9
2017 4.8% 10.9% 11.1% 43.3% 35.2% 12.1% 11.3% 305.4

指標は、総合力を示すROA、ROE、収益性を示す経常利益率が、年々上昇しています。これは、ポジショニングマップでの左側から右側への動きと一致しています。

また、収益性を示すキャッシュフローマージンが二ケタ台を示しており、これは、ポジショニングマップ上での左上側からに右上側へ移動している動きと一致しています。

8053 住友商事

ポジショニングマップは、左上側エリアから右側エリアへと移りつつあります。

これは、「左側エリアから右側エリアへ移りつつある銘柄の株価上昇率は高い」というポジショニング分析で法則となっている動きです。

実際の株価も、3年間の平均伸び率(CAGR)が+26.5%と上昇しています。

また、左上側エリアから右肩下がりになってきていますので、2015年度は高かったキャッシュを稼ぐ力が徐々に弱くなってきていることを示しています。

年度 ROA ROE 経常

利益率

総資産

回転率

自己資比率 売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

2015 1.8% 3.2% 3.5% 51.3% 28.8% 6.6% 15.0% 514.3
2016 2.7% 7.4% 5.3% 51.5% 30.5% -0.3% 8.7% 165.1
2017 5.3% 12.5% 8.5% 62.1% 32.9% 20.8% 6.1% 139.5

指標は、総合力を示すROA、ROE、収益性を示す経常利益率が、年々上昇しています。これは、ポジショニングマップでの左側から右側への動きと一致しています。

また、収益性を示すキャッシュフローマージンが年々下がってきていますので、これは、ポジショニングマップ上での左上側から徐々に右肩下がりになっている動きと一致しています。

8058 三菱商事

ポジショニングマップは、左上側エリアから右上エリアへとポジションを変えつつあります。

これは、「左側エリアから右側エリアへ移りつつある銘柄の株価上昇率は高い」というポジショニング分析で法則となっている動きです。

実際の株価も、3年間の平均伸び率(CAGR)が+22.5%と上昇しています。

また、左上側エリアから少しではありますが右肩上がりになってきていますので、徐々にキャッシュを稼ぐ力が強くなってきつつあることを示しています。

年度 ROA ROE 経常

利益率

総資産

回転率

自己資比率 売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

2015 -0.6% -2.9% -1.3% 46.4% 30.8% -9.7% 10.1% 196.3
2016 3.8% 9.3% 9.4% 40.8% 31.2% -7.2% 9.1% 403.4
2017 5.1% 10.9% 10.7% 47.2% 33.3% 17.8% 9.8% 424.9

指標は、総合力を示すROA、ROE、収益性を示す経常利益率が、年々上昇しています。これは、ポジショニングマップでの左側から右側への動きと一致しています。

また、収益性を示すキャッシュフローマージンが2016年度に下げて、2017年度に戻しつつある動きとなっていますが、これは、他の商社が年々キャッシュフローマージンを下げつつある中で、当社がそれほど下げていないことから、相対的にキャッシュフローを稼ぐ力が強いという評価となって、それがポジショニングマップ上での左上側から少しずつ右肩上がりのポジショニングになっていると考えられます。

 

商社大手6社のポジショニング分析から見えてきたことは?

今回も、「マップ上の左側のエリアから右側エリアへ移動しつつある銘柄の株価伸び率は高くなる」というポジショニング分析の法則が、2768 双日、8002 丸紅、8031 三井物産、8053 住友商事、8058 三菱商事で出現しました。

また、右側エリアで、さらに右へ移動しつつある銘柄も株価が上昇しやすいのですが、8001 伊藤忠商事で出現しました。

前掲の「卸売業界の動向は?」にもありますが、商社銘柄の業績は良く、今後も期待できるとのことで、業界として好調であることが、今回、6銘柄すべてにおいて株価上昇に繋がっており、ポジショニング分析における株価上昇セオリーの頻発という形にも現れています。

ポジショニング分析の観点からは、すべての銘柄が今後も上昇しそうではありますが、この中で、2768 双日を注目銘柄として今後も動きを見ていきたいと思います。

 

 

 

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