株主優待3月のおすすめは?高配当利回りで業績期待のある銘柄!食料品業界編

投資

今回は食料品業界を対象に、3月に権利確定となる株主優待銘柄61社の中から、おすすめとして、配当利回りが2%以上で、過去3年間の業績推移が安定しており、しかも、今期業績予想に対する経常利益の進捗が良好で、業績見通しに期待のある銘柄を絞り込み、紹介します。

銀行に預けても利息が期待できない今、株主優待があり、しかも高い配当利回りの銘柄に投資することは賢い選択といえます。

そして、過去の業績推移が良好で今期の業績見通しに期待のある銘柄を選択することで、株価の下落リスクを最小限に留めることに繋がります。

今回、分析の対象となるのは、3月に権利が確定する、株主優待を提供し、そして、配当利回りが2%以上ある15銘柄(2003 日東富士製粉/ 2053 中部飼料/ 2108 日本甜菜製糖/ 2109 三井製糖/ 2112 塩水港精糖/ 2117 日新製糖/ 2204 中村屋/ 2282 日本ハム/ 2599 ジャパンフーズ/ 2602 日清オイリオグループ/ 2612 かどや製油/ 2613 J-オイルミルズ/ 2806 ユタカフーズ/ 2812 焼津水産化学工業/ 2924 イフジ産業)です。

今回の分析も参考にしながら、株主優待と配当金の権利が確定する3月26日までに、実際に購入する銘柄を決めていただけたらと思います。

3月の株主優待銘柄はいくつある?

株主優待を実施している企業は年々増加しており、2018年11月の時点で1450社あります(2018/11/14 – 大和インベスター・リレーションズ発表)。
そして、そのほとんどの企業が配当金を出しているんですね。

これらの中で、3月に権利確定となる株主優待銘柄は、なんと831社と半数以上となっています。
その内、食料品業界に属する銘柄は61ありました。

3月の「食料品関連」株主優待銘柄からおすすめを絞り込む基準は?

今回、この61の銘柄を対象に、まず「株主優待+2%以上の高配当利回り」の基準でスクリーニングして、15銘柄を絞り込みました。

そして、これら15銘柄の直近3年間の業績データをもとに、マーケティング分析手法の一つであるポジショニング分析を実施。

これにより、分析対象15銘柄の中で、相対的に、業績推移が良好な銘柄をピックアップすることができます。

 

さらに、ピックアップした銘柄の今期の業績見通しを判断するために、各銘柄の今期第3四半期(3Q)の経常利益進捗率をチェック!

第3四半期(3Q)の進捗度を見る基準は、通期を100%とすれば、1四半期=100%÷4=25%として、25%×3四半期分=75%。

つまり、経常利益進捗率=75%以上であることが、今期の経常利益目標達成が可能かどうか、のひとつの目安となります。

 

以上をまとめますと、

 

直近3年間の業績データから業績推移が良好な銘柄をピックアップし、それらの銘柄に対して、今期の第3四半期(3Q)の経常利益進捗率が75%以上かどうか、のチェックを行い、今期業績期待のある銘柄を絞り込み!

これにより、食料品関連銘柄の中から、3月に株主優待と、2%以上の高配当利回りがゲットできる、業績が良くて、しかも今後の業績期待のある銘柄を選ぶことができました。

2%以上の高い配当利回りが得られる銘柄は?

食料品関連銘柄で、3月に株主優待と2%以上の高い配当利回りが得られる銘柄は、17ありました。

各銘柄の特徴と株主優待の内容&配当利回りは?

2003 日東富士製粉

製粉準大手。三菱商事傘下で連携推進。「ケンタッキーフライドチキン」など外食FCも展開

株主優待内容: 3,000円相当の商品

配当利回り: 3.06%

株価: 6,200円(3月8日終値)

最低購入金額: 620,000円

 

2053 中部飼料

飼料大手。直系農場なく需要家密着、差別化品拡大。子会社でペットフード。伊藤忠飼料と合弁

株主優待内容: クオ・カード 1,000円分

配当利回り: 2.41%

株価: 1,078円(3月8日終値)

最低購入金額: 539,000円

 

2108 日本甜菜製糖

製糖準大手。国産ビート(甜菜)糖首位。ビート作況や砂糖市況の影響大。収益柱は不動産

株主優待内容: 自社製品(砂糖) 3kg

配当利回り: 4.18%

株価: 1,916円(3月8日終値)

最低購入金額: 191,600円

 

2109 三井製糖

スプーン印の製糖国内最大手。三井物産系など3社合併で発足。営業外のロイヤルティ大きい

株主優待内容

①自社製品等 または ②社会貢献活動団体への寄付 を選択(①3,000円相当 または ②3,000円)

配当利回り: 3.9%

株価: 2,818円(3月8日終値)

最低購入金額: 281,800円

 

2112 塩水港精糖

三菱商事系。砂糖はパールエース印。東洋精糖やフジ日本精糖と共同生産。オリゴ糖に注力

株主優待内容:「オリゴのおかげ」6本セット 1点(3,000円相当)

配当利回り: 3.9%

株価: 2,818円(3月8日終値)

最低購入金額: 281,800円

 

2117 日新製糖

製糖準大手。独立系の日新製糖と住商系の新光製糖が11年に経営統合。スポーツクラブの運営も

株主優待内容:自社製品(3年未満:1,000円相当   3年以上:2,000円相当)

配当利回り: 3.41%

株価: 2,055円(3月8日終値)

最低購入金額: 205,500円

 

2204 中村屋

和菓子老舗。中華まんが収益源で下期偏重。インドカレーの草分け。不動産賃貸事業も展開

株主優待内容:A~Cより1つ選択

A:2,000円相当の自社商品
B:株主優待券 1冊 + 通信販売での優待割引
C:社会貢献活動団体へ寄付(2,000円)

配当利回り: 2.00%

株価: 4,255円(3月8日終値)

最低購入金額: 425,500円

 

2282 日本ハム

食肉首位。ハム・ソーセージも強い。生産・加工・販売一貫。水産・乳製品拡大。海外投資も積極的

株主優待内容:①1,500円相当(カタログから選択) または ②1,500円寄付

配当利回り: 2.32%

株価: 3,875円(3月8日終値)

最低購入金額: 387,500円

 

2599 ジャパンフーズ

総合飲料受託生産で国内大手。炭酸飲料が得意。水宅配なども。伊藤忠系。利益は上期偏重

株主優待内容:自社製品(4つの中から1つ選択)

配当利回り: 2.14%

株価: 1,262円(3月8日終値)

最低購入金額: 126,200円

 

2602 日清オイリオグループ

02年日清、リノール、ニッコーの製油会社が経営統合。家庭用首位。中国・東南アジアを拡大中

株主優待内容:自社製品(1,500円相当)

配当利回り: 2.06%

株価: 3,390円(3月8日終値)

最低購入金額: 339,000円

 

2612 かどや製油

ごま油で国内首位。1858年に小豆島で創業。原料の仕入れ・販売で三井物産と長期密接

株主優待内容:自社製品等詰合せセット(1,500円相当)

配当利回り: 2.25%

株価: 5,120円(3月8日終値)

最低購入金額: 512,000円

 

2613 J-オイルミルズ

ホーネンと味の素製油統合し誕生。業務提携活発。業務用シェア約4割。大豆・菜種相場の影響大

株主優待内容:自社商品(サラダオイル等)(市価3,000円相当)

配当利回り: 2.30%

株価: 3,920円(3月8日終値)

最低購入金額: 392,000円

 

2806 ユタカフーズ

東海地区の中堅食品会社。即席麺等は東洋水産から受託。自社製品の育成にも注力。無借金経営

株主優待内容:自社商品(800円相当)

配当利回り: 2.16%

株価: 1,850円(3月8日終値)

最低購入金額: 185,000円

 

2812 焼津水産化学工業

魚介エキスを得意とする業務用天然調味料メーカー大手。健康食品素材や化粧品通販も展開

株主優待内容:自社関連商品(2,000円相当)

配当利回り: 2.52%

株価: 1,150円(3月8日終値)

最低購入金額: 115,000円

 

2924 イフジ産業

液卵製販2位。製パン、製菓向け中心。全国4工場体制で安定供給。連結配当性向25〜30%メド

株主優待内容:たまごギフト券(半期ごと) 300円分(100円券×3枚)

配当利回り: 2.43%

株価: 701円(3月8日終値)

最低購入金額: 70,100円

(以上、Yahooファイナンスの企業情報、および、各企業のHPより引用)

 

※購入の際は、最新情報を確認してください。

「食料品関連」株主優待15銘柄!3年間の業績推移は?

15銘柄に対して、3年間の業績推移を、マーケティング分析手法の一つであるポジショニング分析を実施しました。

この方法によれば、各銘柄の業績推移のみならず、17銘柄それぞれの相対的な業績の違いを客観的かつ視覚的に捉えることができます。

3年間の業績推移をマーケティング分析手法を使って分析した結果は?

今回対象の15銘柄を分析する指標は8つ(ROA、ROE、売上高経常利益率、総資産回転率、自己資本比率、売上高成長率、キャッシュフローマージン、フリーキャッシュフロー)です。

8つの指標を選んだ理由については、マーケティング分析手法を応用した株スクリーニングに使用する8つの指標は?で説明していますので、そちらを参考にしてください。

そして、今回の分析対象期間は、2015年度、2016年度、2017年度です。

3年間の業績推移を視覚的に捉える!

15社の3期分の財務データから8つの指標を算出し、マーケティング分析手法の一つである因子分析を実施。

その因子得点を求め、ポジショニングマップ上に示しました。

は2015年度、は2016年度、は2017年度を示しています。

ポジショニングマップは、横軸の右方向に行けばいくほど、収益性が高く縦軸の上方向へ行けばいくほど、総合力が強いことを示し、中心付近は、平均的な業績であることを意味します。

この後、個別の銘柄ごとにポジション変化の状況と、業績変化との関係を見ていきます。

各銘柄の業績推移の結果は?

2003 日東富士製粉

ポジショニングマップでは、ほぼ中央付近に位置していますので、15社の中で平均的な業績であることをしめしています。

また、2015年度から2017年度にかけて、左側エリアから右側エリアへと移動する動きになっていますので、年々、収益性が高まっていることがわかります。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20155.3%5.7%4.5%119.3%64.9%1.4%5.2%1.9
20165.8%5.9%5.3%109.5%67.3%-5.9%6.5%2
20176.7%7.5%6.4%104.2%68.0%1.4%5.4%0.3

指標を見てみると、

収益性を示す経常利益率が、4.5%→6.4%へと年々良くなっています。

また、総合力を示すROA、ROEも年々上昇しています。

成長性を示す売上高は2016年度に減少していますが、収益性、総合力ともに数値が良くなっていることがわかります。

2053 中部飼料

ポジショニングマップ上では、左上側エリアに位置していますので、15社の中では相対的に収益性が低い一方で、総合力は強いことを示しています。

また、上方向へとポジションが移動していますので、年々総合力が強くなっていることがわかります。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20154.9%6.4%2.2%225.6%57.2%9.8%3.0%-2.4
20166.7%7.6%2.9%230.5%63.2%0.5%6.0%8.7
20177.7%8.8%3.4%223.5%63.0%4.2%1.1%0.2

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、年々増加しています。

収益性を示す経常利益率、総合力を示すROA、ROEも、年々高くなってきています。

2108 日本甜菜製糖

ポジショニングマップ上では、右下側エリアに位置していますので、15社の中で相対的に収益性が高い一方で、総合力は弱いことを示しています。

また、ポジショニングにほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20152.3%2.0%3.9%60.1%69.2%0.3%7.9%2.4
20162.5%2.2%4.3%58.8%69.5%0.5%9.5%-2
20172.0%1.8%3.4%59.4%68.9%1.3%2.9%1.6

指標を見てみると、

成長性を示す売上高が、年々わずかに増加しています。

収益性を示す経常利益率は、3%台から4%台で推移

総合力を示すROA、ROEは、ほぼ2%台で推移しています。

2109 三井製糖

ポジショニングマップ上では、右上側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が高く総合力が強いことを示しています。

また、ポジショニングにほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

201510.6%11.1%12.6%84.1%58.9%5.5%13.8%2.9
201610.3%10.1%12.1%84.9%63.1%1.8%12.7%5.5
201710.3%10.5%12.9%79.6%62.3%2.1%14.9%10.6

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、年々増加しています。

収益性を示す経常利益率は12%台と二ケタ台の高い数値を示しています。

そして、総合力を示すROA、ROEは、ともに10%台と二ケタ台の高い数値となっています。

2112 塩水港精糖

ポジショニングマップ上では、左下側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が低く総合力が弱いことを示しています。

また、ポジショニングにほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20154.1%9.0%3.8%109.6%27.8%2.0%4.8%0.6
20163.4%7.6%3.1%109.8%30.6%1.9%0.8%0.1
20174.8%11.4%4.4%107.7%33.3%-1.8%7.1%1.3

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2017年度に減少に転じています。

一方で、収益性を占めす経常利益率、総合力を示すROA、ROEは2017年度に上昇に転じています。

2117 日新製糖

ポジショニングマップ上では、右下側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が高い一方で、総合力は弱いことを示しています。

ポジショニングの変化は、年々左下方向へ移動する動きになっており、収益性、総合力ともに悪くなってきていることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20155.8%4.4%6.8%86.4%85.6%0.2%3.8%6.8
20165.3%5.1%6.2%85.7%86.1%0.2%3.8%4.3
20174.3%3.7%5.3%81.4%84.8%-2.3%7.6%1.8

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2017年度に減少しています。

収益性を示す経常利益率、総合力を示すROA,ROEは、年々低下する動きとなっています。

 

2204 中村屋

ポジショニングマップ上では、左下側エリアに位置していますので、15社の中で相対的に収益性が低く総合力が弱いことを示しています。

ポジショニングの変化は、ほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE売常利益率総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20153.1%3.3%3.0%103.0%54.3%-0.5%4.7%1.5
20163.7%16.2%3.8%97.1%59.6%1.3%4.2%3.4
20172.2%2.8%2.4%94.8%60.1%-1.3%1.5%0.7

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、減少→増加→減少と推移しており、安定していません

収益性を示す経常利益率、総合力を示すROA、ROEは、2017年度に低下しています。

2282 日本ハム

ポジショニングマップ上では、左上側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が低く総合力が高いことを示しています。

ポジショニングの変化は、右上方向へ移動する動きが見られますので、収益性、総合力ともに良くなってきていることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20155.2%6.1%2.9%180.0%52.2%2.5%4.3%3.4
20166.8%9.2%4.1%166.9%56.1%-2.2%5.4%27
20176.7%8.8%4.0%168.1%58.4%5.6%4.3%5.6

指標を見てみると、

成長性を示す売上高が、2016年度に減少していますが、2017年度には増加へと転じています。

収益性を示す経常利益率は、2015年度から2016年度にかけて2.9%から4.1%へと高くなっていますが、2017年度は4.0%に留まる動きです。

総合力を示すROA、ROEも、2015年度から2016年度にかけて高くなっていますが、2017年度は足踏み状態となっています。

2599 ジャパンフーズ

ポジショニングマップ上では、右下側エリアに位置していますので、15社の中で相対的に益性が高い一方で、総合力は弱いことを示しています。

また、ポジショニングにほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20155.4%6.0%6.7%79.8%37.4%-36.6%17.6%1.5
20166.2%9.3%7.7%79.8%42.2%-4.2%18.0%0.3
20174.7%8.3%6.5%72.3%40.5%-1.8%8.3%-4.1

指標を見てみると、

成長性を示す売上高が、2015年度に30%を超える減少となり、以後、減少が続いています。

収益性を示す経常利益率は、2016年度に高くなっていますが、2017年度には低くなっています。

総合力を示すROA、ROEも、2016年度に高くなっていますが、2017年度には低くなっています。

2602 日清オイリオグループ

ポジショニングマップ上では、左下側エリアに位置していますので、15社の中で相対的に収益性が低く総合力も弱いことを示しています。

また、ポジショニングにほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20153.2%4.2%2.2%141.5%50.3%-0.4%2.1%-1.1
20164.2%6.3%3.2%132.2%50.1%-0.9%4.2%8
20173.4%5.4%2.7%123.7%48.8%4.0%1.7%-5.1

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2015年度、2016年度と微減ですが、2017年度には増加しています。

収益性を示す経常利益率は、2016年度には高くなっていますが、2017年度には低くなっています。

総合力を示すROA、ROEも、2016年度には高くなっていますが、2017年度には低くなっています。

2612 かどや製油

ポジショニングマップ上では、右上側エリアに位置していますので、15社の中で相対的に収益性が高く総合力も強いことを示しています。

ポジショニングの変化は、右上方向へと大きく移動する動きとなっていますので、年々、収益性が高く総合力も強くなっており、その変化の度合いが大きいため、業績を大きく伸ばしていることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20158.5%6.8%8.4%101.4%80.1%12.9%0.1%-0.8
201611.4%11.8%11.8%96.7%80.7%5.1%22.2%6
201715.5%13.9%16.8%92.3%75.2%7.3%18.8%4.5

指標を見てみると、

成長性を示す売上高が、年々増加しており、しかも、その伸びが最低でも5%台と、成長の度合いが大きいことがわかります。

収益性を示す経常利益率は、年々高くなっており、2016年度、2017年度は、二ケタ台と高い収益性となっています。

総合力を示すROA、ROEも同様に、年々高くなっており、2016年度、2017年度は、二ケタ台と強い総合力となっています。

とても素晴らしい業績推移であると思います。

2613 J-オイルミルズ

ポジショニングマップ上では、左下側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が低く総合力も弱いことを示しています。

また、ポジショニングにほとんど動きがありませんので、安定した業績推移であることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20153.5%3.7%2.9%121.9%51.9%-3.4%5.2%4.5
20163.5%4.0%3.2%109.3%50.6%-3.8%3.4%-4.2
20173.3%4.9%2.8%118.3%54.3%1.7%3.6%2.8

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2015年度、2016年度と減少していますが、2017年度には増加に転じています。

収益性を示す経常利益率は、2%台後半から3%台前半で安定的です。

総合力を示すROAは、3%台で安定的に推移し、ROEは、年々高くなってきています。

2806 ユタカフーズ

ポジショニングマップ上では、ほぼ中心に位置していますので、15社の中で、平均的な業績であることを示しています。

ポジションの変化は、下方向へと移動する動きが見られますので、総合力が弱くなってきていることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20156.9%5.5%6.7%102.9%85.4%-0.5%7.6%1.2
20165.2%4.0%5.5%95.3%84.9%-2.9%5.5%-1.4
20174.8%3.4%4.9%98.3%84.9%8.6%6.6%0.2

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2015年度、2016年度と減少していますが、2017年度には増加しています。

収益性を示す経常利益率は、年々低くなってきています。

総合力を示すROA、ROEも、年々低くなってきています。

2812 焼津水産化学工業

ポジショニングマップ上では、右下側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が高く総合力が弱いことを示しています。

ポジションの変化は、右方向へと移動する動きが見られますので、年々収益性が高くなってきていることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20153.0%3.4%3.6%82.2%82.6%-4.1%7.4%3
20164.0%3.1%5.7%68.9%86.6%-18.0%9.5%0.2
20174.3%3.1%6.3%68.5%85.6%3.7%8.1%0.6

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2015年度、2016年度と減少し、特に、2016年度は20%近く減少していますが、2017年度には増加へと転じています。

収益性を示す経常利益率は、年々増加しています。

総合力を示すROAは、年々増加、ROEは3%台で安定的に推移しています。

売上高が減少し、経常利益率が高くなっているというのは、不採算商品の販売中止などの取り組みを行っているのかもしれません。

2924 イフジ産業

ポジショニングマップ上では、左上側エリアに位置していますので、15社の中で、相対的に収益性が低く総合力が強いことを示しています。

ポジショニングの変化は、右下方向へ移動する動きになっていますので、収益性が高くなる一方で、総合力が弱くなっていることが窺えます。

年度ROAROE経常

利益率

総資産

回転率

自己資本

比率

売上高

成長率

CF

マージン

フリーCF

10億円

20156.9%10.2%4.6%150.3%46.1%10.3%2.1%-0.3
20166.4%11.5%4.8%133.8%45.7%-1.6%7.5%-0.2
20176.5%10.9%4.9%130.8%48.1%1.0%8.4%0.7

指標を見てみると、

成長性を示す売上高は、2015年に二ケタ台の伸びを示す一方、2016年度は減少し、2017年度は回復しています。

収益性を示す経常利益率は、年々少しずつ高くなっています。

総合力を示すROAは6%台、ROEは10~11%台と安定的に推移しています。

 

 

3年間の業績推移が良好な銘柄は?

ポジショニングマップ上で右上側エリアに位置する銘柄や、右方向や上方向へと移動している銘柄が、15銘柄の中で相対的に業績推移が良好な銘柄と判断できます。

そして、その銘柄をランキング形式でまとめると、

第1位 2612 かどや製油

成長性、収益性、総合力すべての点で、伸びが著しく、業績推移が良好な銘柄といえます。

第2位 2109 三井製糖

成長性、収益性、総合力すべての点で、業績推移が良好な銘柄といえます。

特に、第1位、第2位、この2つの銘柄が、収益性、総合力において二ケタ台の高い数値を示しています。

第3位 2003 日東富士製粉

収益性、総合力において、年々数値が高くなっています。

第4位 2812 焼津水産加工工業

収益性、総合力のROAにおいて、年々数値が高くなっています。

第5位 2282 日本ハム

収益性、総合力において安定した数値となっています。

第6位 2053 中部飼料

収益性が低めではあるのですが、成長性、収益性、総合力において、年々数値が高くなっています。

 

以上、ポジショニングマップ上での位置取りや、3年間のポジションの変化から見た業績良好といえる銘柄でした。

 

今期の利益進捗状況から見た業績期待のある銘柄は?

3月決算の企業は、3月13日現在、第3四半期までの業績は開示されています。

その中で、経常利益の進捗状況を見ることで、今期利益目標が達成出来そうかどうかの判断をすることができます。

今期利益目標が達成できそうであれば、株価に対してもプラスに働くことが想定されますし、もし、利益目標を大幅に超え上方修正するような状況になれば、配当増額ということもありえます。

経常利益の進捗はどのように見る?

ピックアップした銘柄の今期の業績見通しを判断するために、各銘柄の今期第3四半期(3Q)の経常利益進捗率をチェックします。

第3四半期(3Q)の進捗度を見る基準は、通期を100%とすれば、1四半期=100%÷4=25%として、25%×3四半期分=75%。

つまり、経常利益進捗率=75%以上であることが、今期の経常利益目標達成が可能かどうか、のひとつの目安となります。

15銘柄の第3四半期(3Q)経常利益進捗は?

今回分析対象とした食料品関連15銘柄の第3四半期(3Q)経常利益進捗データは、次のとおりとなっています。

証券コード銘柄3Q経常利益進捗判断
2003日東富士製粉91.0%
2053中部飼料78.9%
2108日本甜菜製糖10.8%×
2109三井製糖75.4%
2112塩水港精糖119.1%
2117日新製糖88.9%
2204中村屋-16.9%×
2282日本ハム128.5%
2599ジャパンフーズ86.9%
2602日清オイリオグループ106.9%
2612かどや製油101.7%
2613J-オイルミルズ100.4%
2806ユタカフーズ79.8%
2812焼津水産化学工業78.4%
2924イフジ産業86.8%

◎: 進捗度100%を超えた銘柄

○: 進捗度75%~100%未満の銘柄

×: 進捗度75%未満の銘柄

経常利益進捗が当初目標以上になりそうな優良銘柄は?

前の表で、◎がついた銘柄は、経常利益の当初目標を超えそうな銘柄といえます。

証券コード銘柄3Q経常利益進捗判断
2112塩水港精糖119.1%
2282日本ハム128.5%
2602日清オイリオグループ106.9%
2612かどや製油101.7%
2613J-オイルミルズ100.4%

また、○がついた銘柄も、経常利益の当初目標を達成できそうな銘柄です。

証券コード銘柄3Q経常利益進捗判断
2003日東富士製粉91.0%
2053中部飼料78.9%
2109三井製糖75.4%
2117日新製糖88.9%
2599ジャパンフーズ86.9%
2806ユタカフーズ79.8%
2812焼津水産化学工業78.4%
2924イフジ産業86.8%

3年間の業績推移と今期業績見通しから業績期待のある銘柄は?

ポジショニング分析による3年間の業績推移を分析した結果、業績良好な銘柄は6つありました。

第1位 2612 かどや製油
第2位 2109 三井製糖
第3位 2003 日東富士製粉
第4位 2812 焼津水産加工工業
第5位 2282 日本ハム
第6位 2053 中部飼料

そして、第3四半期(3Q)の経常利益進捗データから見た、利益進捗が当初目標以上になりそうな銘柄は5つありました。

2112 塩水港精糖
2282 日本ハム
2602 日清オイリオグループ
2612 かどや製油
2613 J-オイルミルズ

これらの結果から、3年間の業績推移が良好で、今期の利益進捗が当初目標以上になりそうな銘柄は、

2612 かどや製油

2282 日本ハム

以上、2銘柄となりました。

 

2612 かどや製油

ごま油で国内首位。1858年に小豆島で創業。原料の仕入れ・販売で三井物産と長期密接

株主優待内容:自社製品等詰合せセット(1,500円相当)

配当利回り: 2.25%

株価: 5,120円(3月8日終値)

最低購入金額: 512,000円

2282 日本ハム

食肉首位。ハム・ソーセージも強い。生産・加工・販売一貫。水産・乳製品拡大。海外投資も積極的

株主優待内容:①1,500円相当(カタログから選択) または ②1,500円寄付

配当利回り: 2.32%

株価: 3,875円(3月8日終値)

最低購入金額: 387,500円

 

以上、皆様の株主優待銘柄検討の参考になれば幸いです。

なお、本記事は、特定銘柄の購入勧誘を目的としたものではありません。

皆様ご自身で購入判断いただくようお願いいたします。

また、購入の際には、改めて最新情報をご確認ください。

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